DS216play
2020/08/06更新
はじめに
NASを買おうと思ったのはnasne(Sony)のHDD残量が不安になってきたからだった。中身はほぼアニメで本当に好きな作品は円盤も買うし、近年では配信サービスを活用するのも手だが、視聴の手間や継続性を考えるとNASの利便性は捨てがたい。また特に子供向けアニメなどは間のCMにも見どころがあるものが多いので、見返したときにより懐かしく思える。
という理由は後付けで、当時はnasneに保存されているアイカツ!を削除するなんてできない。しかし容量はどんどん少なくなっていく。nasneの録画、視聴環境は申し分ないが、認識するHDDの個数制限あったりでどうしようという状況でちょうどSynologyの紹介記事を良く見るようになったので試してみたという話である。
nasne連携
既に販売終了したnasneについて今更連携方法を紹介しても仕方がないように思えるが、当時詳しく書いているところもなく、試してみるとうまくいった小ネタを紹介する。
探せば今でも見つかると思うが、Synology NASにsMedio DTCP Moveというパッケージを買ってインストールしnasneなどのレコーダーからデータを移し、sMedio TV SuiteをPCやモバイル端末に入れて再生できるという記事があり、それがNAS購入の決め手でもだった。
sMedio DTCP Moveのインストールと動作はスムーズだったが、sMedio TV Suiteは駄目だった。体験版で動作確認してみたが、モバイルで全く再生できなかったり、PCもレスポンス悪く使い勝手が良いとは言えない。
もともとモバイルで再生するつもりはあまりなく、PC上で見れたら良いだけだったので、再生だけならインストール済みのPC TV with nasne使えないかと試してみたらうまくいった。(nasneを取り上げた記事はあってもPC TV with nasneを取り上げた記事はなかった)
PC TV with nasne起動していたらキャプチャ撮れないし、この情報の需要も多くないと思うので文書で簡単に説明するが、NASのセットアップが終了していたらPCからはメディアサーバーとしてNASのネットワーク名が見えているはず。PC TV with nasneの設定で外部のサーバーを登録できるので、そこにNASを指定すればnasneで録画した番組と一緒にsMedio DTCP MoveでNASに移動したデータもリストに出るようになり、再生も問題なくできる。
注意
以上は2016前後の話が元。当時はまだ出ていなかったが、いまならsMedio DTCP MoveよりもDiXiM Media Serverの方が良い気がする。後者は試していないので確かなことは言えないが、運営元がちゃんとしてそう。2020年現在でもsMedio DTCP MoveもPC TV with nasneも問題なく動いてるからそれでも良いのだが。
HDD交換
最初は2TBのWDRed2台で運用。構成はデフォルトのSynology形式のもの(RAID1相当)。3年過ぎた頃にWDRedの1台が亡くなる不幸があり、4TBのWDRed2台に乗り換えたが作業的には特に何も難しいことはなかった。壊れたほうを交換して復旧を待ち、残りの古い方も交換して待つだけ。
一応電源つけっぱだしRedの方が良いかな思っていたのだが、3年は早いかな。保証期間どおりで余裕なし。しかし考えてみれば、こちらにも落ち度があるんだよな。コンセント引っ掛けて抜いたり、電子レンジのせいでブレーカー落ちたり、落雷で停電したりとHDDに良くない出来事はしばしば起こっていた。
Redの大容量など高価なものを雑に扱う愚かさに反省して、交換を期に家庭用のUPSを導入。UPSも安くはないがデスクトップPCも保護できて安心。
補足
Synologyは言われるがまま立ち上げるだけで電源断などトラブルがあれば登録しいたメールアドレスに通知してくれる親切設計だが、あまり気にしておらず、1台お亡くなりになってからも結構放置していた。結果オーライだったが危ないことしてたな。
ホームページ開設
NAS本来の用途とWebサーバは同時に動かすものではないと思うが、本来の用途といってもたまにnasneの番組を移す以外はほぼ寝ているだけだし、Webサーバもアクセスを集めるようなものにするつもりもないし、とりあえずやってみようと思った。成立しないことがわかればWeb公開止めるか、Web専用に1ベイのNASを買っても良いわけだし。
WebStationのパッケージを入れるとhtmlをホスティングできるようになるとあるが、実際にWeb上に公開するために他に何が必要になるか?
Synologyオフィシャルな資料や探すと出てくるSynology+Wordpressでサイトを公開するという記事でphp関連の設定でチェックを入れるよう説明されているが具体的に何をしているのか?
単一の静的サイトをお手軽に公開するための最低限の方法というのが検索しても出てこない。 実際にやってみてこれが一番簡単というものを紹介する。
注意
この方法に該当するのは、単一のサイトのみ公開できれば良い、ホスト名にはこだわらない、WebStation以外で外部アクセス(DSMへのログイン)などは使わない場合のみ。また管理人はネットワーク周りは完全に素人同然のため、安全性については保証できない。(最終的にインターネットを介してポート80とポート443をNASに通すだけと考えると、他記事で紹介されている方法と大きく変わらないと思うがどうだろう)
- WebStationのインストール
- EZ-Internetでホスト名の指定とポート開放
1. WebStationのインストール
仮想ホストの設定は必須ではない。というか適当に入れてみたが設定が足りないのか繋がらなかった。次手順でDDNSサービスでSynologyが用意したドメインが使えるようになるのはイメージできるのだが、仮想ホストのアドレスは誰がどう管理するのか素人には分からんかった。
2. EZ-Internetでホスト名の指定とポート開放
DDNSサービスはSynologyを指定。他にもFreeで使えるものがあるようだが、気軽に使えるのものかどうかは知らない。Synologyのドメインは1個だけという制限があるが、NASの正規ユーザーとして気兼ねなく使わしてもらう。任意名称+synology.meとしポートはWebStation用に80と443のみ開ける。このときルータとの互換性が認められていれば(Synologyのルーターサポート一覧に記載されていれば)UPnPに対応したルータが検出されたというような案内が出て、ルータ側でポート開放などの作業はいらない。(使っているBUFFALOのルータの管理画面ログインしてポート開放のところを見ても変化はなかったが、外部ネットワークから見れたのでそのままで良しと判断)
注意
既にSynologyのドメインでDSMにログインできるようにしている(ポート5000を空けている)場合、同時にポート80とポート443を開けてHPを公開するのは宜しくないだろう。HPから明らかにSynologyのドメインが見える場合にポート5000のログイン画面まで到達できるのはセキュリティ上良くないだろう。アカウントしっかり管理していれば実害はないかもしれないが入口まで行けるのは気分の良いものではない。Synologyのドメインを他用途で使うのであれば、Web用は他のドメインを取得するべきだろう。
お手軽公開で良ければ上の手順だけでもうインターネットから見れるようになっているはずである。 httpsでアクセスできるようにSynologyでLet's Encryptの導入方法を案内している記事もあるが、手順2でそれも済んでいる。コントロールパネルからセキュリティ画面を見れば、手順2で取得したSynologyのドメインに対してLet's Encryptの証明書が付いていることが分かるだろう。
補足
インターネットから見えるかどうかの確認で自宅のネットワークからだとアドレスを指定してもHPには到達できないので注意。(詳しい説明は各自調べてほしいが、ルータの内側からだとIPアドレスが正しく辿れないという話)wi-fiルータなど別のネットワークからアクセスすると繋がるはず。